― アークスシップ 居住区 ウルフェン教会 中庭―
 「はっ!せいっ!でやああああっ!」
「ふぉっふぉっふぉっ、まだまだ技の切れが甘いぞアレンよ」
人工太陽がまだ上がっていない早朝にルガール教会の中庭に
気合いの入った俺の声と組み手の相手をしてくれている
この教会の主であるビーストの老人ルガール神父の笑い声が響き渡った。
「ほれほれほれ、もう終わりか?」
俺のパンチや蹴りを全て毎朝同じようにルーガル神父は片手のみで
捌ききり憎たらしいほど爽やかな笑顔を俺にみせてくれる。
「ぜぇぜぇ、今日...の俺は...ひと味違うぜ!」
そう言いながら俺はルガール神父に向かっていった。

― ウルフェン教会 食堂 ―
 「うぅ~、なんであんなに強いんだよルガール神父は...」
『アレン=クァルタ』はぐったりしながらテーブルに突っ伏した。
それなりに整っている顔に疲労の表情を浮かべテーブルから顔を上げる。
「またお兄ちゃんルガール神父に挑戦してたの?」
厨房から出てきたニューマンの少女が呆れたような表情で言った。
「セルフィいたのか」
「ちょっと!いたのかってなによ!」
『セルフィ=サンチャイルド』。13歳の少女本人はアレンのことを
お兄ちゃんと呼んでいるがもちろん義理の妹である。
8年前に住んでいた居住区をダーカーに襲われて
両親を失い、彼女も殺されそうになったところを
当時アークスだったルガール神父に助けられ、
そのままこの教会に引き取られている。
彼女だけでなくアレンを含め大勢の孤児になった
子供たちも引き取られており皆ルガール神父には感謝している。
「これこれ、朝から喧嘩はするんじゃないぞ」
「はーい。お兄ちゃんも朝食の準備の手伝いしてよ」
「はいはい」
「はいは1回!」
4つも歳が離れているのに他人から見れば
セルフィが姉でアレンが弟に見えるだろう。
アレンはよっこいしょと重い腰を上げて厨房に
料理を取りに向かう。
厨房ではルガール神父が凄まじい速さで5つのフライパンを
同時に操り30人数分のオムレツを作っていた。
「ほんと、何者なんだよルガール神父」
いつみても驚く光景である。
「お兄ちゃん!見とれてないで早く運んでよ!みんな起きちゃうでしょ!」
セルフィの雷が落ちる。
アレンは急いで出来上がっているオムレツの乗った皿を
4つ持つと食堂のテーブルまで運ぶ。
セルフィはフォークやスプーンなどを並べていき。
食事の準備が完了する。
「よし、あとはみんなを起こすだけね」
セルフィはそういうとどこから取り出したのか
古くなった中華鍋とお玉を持ち、寝室へと向かう
「あ、やべ....」
このあと何が起きるかいちはやく察したアレンは
耳をそっと塞ぐ。
少したった次の瞬間、耳を塞いでいても聞こえる
けたたましい金属と金属がぶつかり合う音が
教会中に響き渡った。
「ふぉっふぉっふぉ、朝から賑やかでいいじゃないか」
「賑やかですねぇ」
騒音のなかでただ二人ルガール神父と
ニューマンのシスター、マルグリダは笑っていた。
この二人『ルガール=ウルフェン』と『マルグリダ=ウルフェン』は
現役時代はコンビを組んでいて40年前のダーカーとの大戦のときも
活躍した凄腕アークスでもある。退役後結婚して今に至るという。
ちなみに二人とも70歳を越えているのだが
ルガール神父は現役時代の肉体年齢をキープしており、
シスター・マルグリダもどいうわけか20代の美貌を保ったままである。
 しばらくして寝室から子どもたちが不満を言いながらぞろぞろとやって来た。
「ふわぁぁ、まだ眠たいよぉ…」
「お耳がぐわんぐわんする~」
「セルフィお姉ちゃんお鍋とお玉叩くのやめてよぉ...」
やれやれと見ていたアレンはふと時計を見た。
「やべっ!早く食わねぇと学校に遅れちまう!」
アレンは急いでオムレツを口の中に詰め込み
コップにつがれた牛乳を一息で飲み干す。
「ひっへひふぁーふ!(いってきまーす!)」
そして鞄を引っ掴むと教会から走り出ていく。
「あ、お兄ちゃんお弁当...もう!」
セルフィも慌ててアランの弁当を手に後を追うが
既に走り去った後だった。
「ふぉっふぉっふぉ、若いとはいいな」
「わっ!?ルガール神父!」
いつのまに背後に立っていたルガール神父にシルフィは驚く。
「どれ私が持っていこう」
その言葉に対してシルフィは首を横にふりながら言う。
「ありがとうございます。でもこれは後で私が持っていきます。
お兄ちゃんにも言いたいことがあるので」
「そうか、なら……むっ?」
いつも穏やかな表情のルガール神父の目が険しくなる。
「?どうしたのルガール神父」
セルフィの問いにルガール神父は静かに呟いた。
「今日は嫌な予感がするな...」
 



 どうも皆さん。おはこんばんにちは。
ヴィスです。
 今回の話は今作の主人公アレン=クァルタのお話です。
はい、今回もロボット要素皆無です。
楽しみにしていた方申し訳ありません。
 さて、話の補足をアレンが最後のほうで学校と言ってますが
これはアークス訓練学校ではなく普通の勉学を学ぶほうの学校です。
アークス訓練学校に入学するには
まずフォトンを扱える才能がなければいけません(もちろん例外もあり)
アランはフォトンを扱える才能が全く無いので普通の学校に通っています。
まあ、パラレルだからなんでもありですよね(ナゲヤリ
 ゲームの方は今は確か対抗戦かな~
個人的にはこの対抗戦はあまり好きではありません。
もう少し新しいイベント要素が入れば話は別ですが...
 次回、このシリーズを書くときはロボットを出したいな~
では今回はこの辺で  ほんじゃ、またな!
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 『アークス』、それは惑星間を自由に旅する巨大な船団
『オラクル』内でヒューマン、ニューマン、キャスト、デューマン、ビースト
の5つの種族から編成された調査部隊。
彼等の役目は二つある。
一つは行く先々で見つかった未知の惑星へ降下し調査を行うこと。
二つ目は全宇宙にとっての最悪の存在『ダーカー』を駆逐することだ。
奴等もまた行く先々の惑星に亜空間を越えて出没し、
その惑星の原生生物に侵食、または捕食し仲間を増やしていく。
そしてダーカーを操り使役するアークスにとって
不倶戴天(ふぐたいてん)の存在『ダークファルス』
惑星をも一撃で破壊する程の強大な力をもつ『巨躯』(エルダー)
虫系ダーカーを操り拠点制圧を得意とする『若人』(アプロンティス)
あらゆる模倣体を産み出せる謎多き『双子』(ダブル)
そして存在だけが語られている『敗者』(ルーサー)
その内の一体『巨躯』はアークスの3分の1を犠牲にして
その力の大半を封印することに成功した。
しかし、その犠牲はあまりにも大きすぎた―
フォトンを扱える熟練者の大半を失ったアークスは
それから40年の間その機能を大きく低下させることになった....

― 惑星リリーパ 第一採掘基地 ―
 日が落ちかけた薄暗い第一採掘基地に無数の銃声と叫び声が響き渡った。
『隊長!これ以上は戦線が持ちません!』
「堪えるんだ!もう少しで援軍が来る!」
無線越しに部下の悲鳴にも似た叫びを聞きながら
隊長のナルガもナノブラストを発動し、ヴィタソードを手に
前線で虫型小型ダーカー『ダガン』の進撃を阻止していた。

 ナノブラストとはビーストのみが使える特殊能力で
一定時間の間獣人に変身することができ、
その身体能力を大幅に上昇させることができるのだ。

しかし、その数は彼らだけではとても捌ききれる量ではなかった。
「8人編成の小隊2つでこれだけの物量のダーカーから採掘基地を守れだと?
ふざけるな!出来るわけがないっ!」
部下の一人が恐怖のあまりにその場を逃げ出すが―
「!馬鹿っそっちに行くな!戻れっ!」
「えっ?」
ナルガの静止を聞かなかった部下の一人は
真下から突如現れた虫型中型ダーカー『グワナーダ』の
巨大な大顎にガッシリと挟まれる。
「た、助けてくれぇぇぇっ!!」
「待ってろ今―」
ナルガが助けに向かおうとする―しかし現実は無情だった。
ブツンという鈍い音と共に
部下が目の前で真っ二つに挟み切られ血飛沫が吹き上がる。
だが、悲しみにくれてるときではなかった。
「隊長!後ろです!」
部下の声にナルガははっと我にかえる。
いつの間にか接近していた虫型中型ダーカー『ゴルドラーダ』が
回し蹴りを仕掛ける。
「くっ!」
ナルガは咄嗟にヴィタソードを後ろに盾のように構える。
強烈な衝撃が背後から襲いかかる。
と、同時に時間切れでナノブラストによる獣人化の
変身が解かれ身体能力が一気に低下する。
「しまった!?ぐあぁぁぁ!」
ヴィタソードに大きな亀裂が入り、
衝撃を受け止めきれなかった彼はそのまま吹き飛ぶ。
「くっ...そう...」
ナルガはヒビの入ったヴィタソードを杖のようにして立ち上がる。
そこに追い付いてきたゴルドラーダが亜空間から取り出した
禍々しい大剣を振りかざす。
「これまでか...」
ナルガが諦めかけたそのとき―守護神は現れた。
突然の突風にナルガは思わず伏せる。
次に顔をあげた彼の前には信じられない光景が映っていた。
「なんだ...これは..!?」
それは赤と黒の二体の『鉄の巨人』がダーカーの大群を殲滅している光景だった。
ナルガに止めを刺そうとしたゴルドラーダは三体目の白の鉄の巨人が
巨大な大剣で両断していた。
戦況は覆ろうとしていた。
『た、隊長!御無事ですか?』
部下の通信が入る。
「あ、ああこれはどういう状況だ?」
『リリーパ防衛特殊AIS部隊のLDF(リデフ)からの援軍ですよ!』
「AIS特殊部隊...あの噂の...」
そうこう話している間に三機の『AIS』による
反撃が続けられた。

 「全く、ギリギリだったぞ」
採掘基地防衛小隊の一人をゴルドラーダから救った白いAISの
パイロット、『レオナルド=ベルトラン』は胸を撫で下ろした。
『おいおい、こりゃ大群だな...補給無しじゃちときついぞ』
『あら、尻尾巻いて逃げるつもり?』
『冗談だろ、逆に燃えるってもんだぜ』
黒いAISパイロットの『ジェフ=スターディ』と
赤いAISパイロットの『ケイト=モルガン』がちゃかしあう。
「お前たち、ふざけるのはいいがまずは仕事が先だ」
『へっわかってますよリーダー』
『じゃ、今晩はリーダーの奢りでね』
『お、そいつはいい今夜は旨い酒が飲めそうだ』
「お前たち....まあいい、チームドラグーンこれよりダーカーを殲滅する!」
『『了解!』』
 他の採掘基地のダーカーを殲滅したあと
一番守りの薄い第一採掘基地にも襲撃を受けていると
連絡を受けたあと彼と補給もせずにかけつけたのだ。
 AISの最大の武器はアークスを越える機動力と火力である。
三機は連携のとれた動きで確実にダーカーを仕留めていく。
『こちらD2弾薬0だ近接戦に持ち込む』
ジェフ機は弾切れとなったソリッドバルカンを
肩のマウントに戻し代わりに特殊合金の刃にフォトンコーティングを
施したAIS専用武器フォトンセイバーを取り出す。
『いくぜぇぇぇ!』
流れるような動きでジェフ機は瞬く間にゴルドラーダを
三体撃破する。
と、そこにゴルドラーダの一体がジェフ機の左足に組み付く。
組み付いた瞬間ゴルドラーダから紅い閃光がほとばしる。
『こいつ、自爆する気か!?』
『もう、油断しないでよ!』
爆弾の詰まった頭部を間一髪ケイト機が切り飛ばす。
切り飛ばされた頭部はジェフ機の真横で爆発する。
『もうちょっと優しくはしてくれないのか?』
ジェフがふざけながら言う。
それに対してのケイトの言葉は冷たかった。
『組み付かれるあんたが悪いんでしょ、
あんたごと切ってあげてもよかったのよ』
『おお、こわ』
レオナルドは半分呆れ返っていた。
「全く緊張感がないぞお前た―!?」 
レオナルドのコックピットで、警報が鳴り響く。
「この反応は...D3下だっ!跳べ!」
ケイト機が反射的に跳び上がった瞬間―
グワナーダが大顎を開きケイト機に襲いかかったが
脚を掠めただけで再び地中に姿を消す。
レオナルドが教えていなければケイト機は
今頃地中に引きずり込まれていただろう。
『ふう、リーダーサンキュー』
「残りはグワナーダ級だけだ、
Dフォーメーションでかたをつけるぞ」
『お、久々にやるな』
『しくじらないでよD2』
「来るぞ、各自準備しろ」
レオナルド機のセンサーに再び反応が出る。
「そこか!」
センサーに反応があった方向に銃口を向ける。
予測通り地中から勢いよく飛び出すがそれは束になった触手だった。
「しまった!こいつは囮(デコイ)か!」
再び警報が悲鳴のように鳴る。
「今度の反応は...俺の真下か!ちぃっ!」
レオナルドは機体を僅かに右にずらす。
今度こそグワナーダの本体が地中から飛び出す。
その大顎はレオナルド機の左腕をしっかりと挟み込んでいた。
左腕から火花が散る。
『レオナルド!』
『リーダー!』
「大丈夫だ二人とも。それに今度こそ掴まえた」
そう、レオナルドは確実にグワナーダを倒すためにわざと左腕に
挟み込ませたのだ。
レオナルド機は右手の武器を投げ捨てると腰に
装備していた大出力兵器フォトンブラスターキャノンを掴み
なおも左腕に食い付いているグワナーダに向ける。
「肉を斬らせて骨を断つってやつだ。消えろ化け物が」
レオナルドはスティックのトリガーを引く。
零距離から放たれたフォトンブラスターキャノンは
その眩いほどのフォトンの輝きでグワナーダの首から下を焼いていく。
グワナーダは断末魔の悲鳴をあげながら絶命する。
フォトンブラスターキャノンの砲身が融解する頃には、
グワナーダの下半身があったと思われる地面には巨大な穴が空いていた。
後に残ったのはレオナルド機の機能が停止した左腕に
死してなお食らい付いているグワナーダ頭部だけだった。
レオナルドはフォトンブラスターキャノンの銃身を腰に戻し
左腕に食い付いているグワナーダの頭部を引き剥がし投げ捨てた。
グワナーダの頭部はコアを失ったため形状を維持できなくなり霧散する。
残りのダーカーも勝てないとわかったのか撤退し始めていた。
『D2からD1追撃するか?』
「いや、深追いはしない方がいいだろう。
さすがに補給抜きでこれ以上戦うわけにもいかないからな」
『LDF本部に帰ったらシャワーを浴びたいわ』
「フッそうするか。チームドラグーン帰投する」

 LDFのAIS部隊がダーカーを撃退し、帰投したという報告を
ナルガは怪我の治療中に受けた。
「そうか、退けてくれたか」
「はい、基地の損害も軽微にすみました。
さすが最新鋭の武装を保持するだけはありますね」
「それだけじゃないと思うがな」
「え?」
「なんでもない、持ち場に戻ってくれ」
ナルガは報告に来た部下をそういって引き下がらせた。
「LDF...鋼鉄の守護神達(アイアン・ガーディアンズ)か」
そう呟くナルガはリリーパの夜空を見上げる。
採掘基地の夜は今日も酷く冷え込んだ。




 どうもみなさんおはこんばんにちは。
ヴィスでーす。
前回あとがきで言っていたAIS主軸パラレルストーリー
『鋼鉄の守護神「AIS」』の始まりです。
パラレルということでPSO2では存在しない種族
ビーストを参戦させてみました。
結構好きだった人は多いんではないでしょうか?
今回のはなしはあんまりロボロボしくありませんね。
作者の腕がまだまだ未熟ってことですかね。
あと所々描写不足なところとかあったり...本当に申し訳ない。
こちらのはなしは『第104独立遊撃隊』よりかは
頻度を低めにあげますご理解のほどよろしくお願いします。
では今回はこの辺で
ほんじゃ、まったなー

 アトリブートの柄の宝玉が黄色く輝くと同時にバルダスの姿が消える。
「ど、どこですの?」
ナキータはあまりにも予備動作もなく消えたため判断に当惑していたが
最初に動いたのは上の階へと繋がる入り口を塞いでいたマリアだった。
彼女は咄嗟に武器を体の左側を庇うように構えた瞬間―
ドゴォォン!!
マリアは突如現れたバルダスに蹴り飛ばされ壁に激突する。
しかし、瓦礫の中から何事もなくマリアは立ち上がる。
庇うように構えた武器がダメージを軽減させたのだ。
その判断力にバルダスは感嘆の声をあげる。
「ほう、勘は鈍ってないようだなマリア」
「.....」
だがマリアは無言のままだった。
その様子にバルダスは首をかしげるが
すぐにレアとグリフォンのほうに向きかえり叫ぶ。
「いけっ!ここは我等が受け持つ!そなた達はそなた達のするべき事をしろっ!」
レアとグリフォンは一度頷き、
そのままハイラントに襲われている仲間のもとへと走り去る。
「そうはさせませんことよ!」
ナキータは再びコウショウセンを投げレア達の行く手を阻もうとするが
投げられたコウショウセンを白仮面が斬り落とす。
「...邪魔はさせない」
バルダスはレア達が無事にこの階層を抜け出したのを確認すると
アトリブートの宝玉を緑色と黄色に交互に明滅させ
ゆっくりとレギアスとマリアのほうに近づく。
近づいてゆくなかでその身を四体に分身させる。
「その小娘の相手を任せるぞE、あの二人は私がやる」
「...了解」
「こ、小娘ですって!?もう、許しませんわよ!」
ナキータはバルダスの背後から攻撃を仕掛けるが
その全てをEと呼ばれた白仮面が弾き返す。
「...お前の相手は俺だ。師匠を殺したければまず俺を倒すことだな」
「くっ」
背後でEとナキータが戦闘を開始するなか、四人のバルダスはレギアスに話しかける。
「レギアス、以前あったときの私に言った一言を覚えているか?」
しかし、レギアスはマリアと同様沈黙を保ったままだった。
「お前はこう言ったんだ『もし、私が間違った道に走ったときは全力で止めてくれ』と
―今がその時だと私は思う」
尚も沈黙を保つ二人。
「言葉を交わす必要はもはやないと言うことか」
バルダスはアトリブートを握る力を込めて叫ぶ。
「ならばよかろうっ!殺しても恨むなよ我が旧友よ!
それを合図にバルダスと六芒均衡の壱と弐の戦いの火蓋が切って落とされた。
 最初に動いたのはマリアだった。
手にもつパルチザン― ディオパティルメリアにフォトンを溜め
そのまま連続してバルダスに向かって振るった。
振るった瞬間、先ほど溜めたフォトンが斬撃波となってバルダスに向かう。
パルチザンのフォトンアーツのひとつスピードレインだ。
その一撃一撃が濃密なフォトンで満ちており、たとえダーカーでなくとも
直撃すれば無事では済まない力強さを感じさせる。
斬撃波が分身の一体を両断する。
両断された分身は、そのまま形を崩し無に帰した。
他の分身体も次々と両断されていくかに見えたが分身の一体が
その斬撃波を弾き返して、そのままレギアスとマリアのほうに飛び込んでいく。
それが本物とみたレギアスは鞘に入ったままの世果(ヨノハテ)を構え
迎え撃つ格好になる。
勢いに乗せて、世果を本物と思われるバルダスの分身体に一太刀入れる、しかしー
「甘いぞ、レギアス!」
本物と思われたバルダスは霧散し、声のした方向からは
先ほどマリアのスピードレインで四散させられた
分身体の中から一瞬青く光ったと同時にハッキリとしたバルダスの姿が現れる。
赤く輝くアトリブートを構えたバルダスは
神速ともいえるようなスピードで詰め寄りレギアスに斬りかかる。
レギアスも分身と気付いていたのか、それを見越した上で
分身体から姿を表したバルダスの一撃を世果で受け止める。
完璧な受け身―と思われたのもつかの間、
レギアスに猛烈な破壊の重圧がかかる。
まともに受けたレギアスはその場に膝こそつかなかったが、
レギアスの真下の地面はその破壊力を表す巨大なクレーターができる。
バルダスの一撃を受けきったレギアスの強硬な装甲の端々には
僅かながら亀裂が生じていた。
レギアスがバルダスに向ける視線は一向に戦意が
削がれている様子はない、むしろ感情など無いような視線だった。
バルダスはこの視線にひどく違和感を覚えるも深い笑みを作る。
「これを受けきるとは流石だな―だが勝負はこれからだ」
 ダメージから回復したレギアスは勢いよくバルダスの剣を押し返す。
バルダスは飛び退きざまに幾重もの斬撃波を撃ち出す。
レギアスとマリアも各々の武器を振るって斬撃波を撃ち消していく、しかし―
撃ち消していく中にも分身体のように霧散するものがあった。
そう、バルダスはミラージュエスケープで作り出した斬撃波と
共に本物の斬撃波も織り交ぜて放っていたのだ。
その気配すらも本物と寸分違わないものであり、
ベテランアークスですら瞬時での判断は難しいものだ。
レギアスとマリアは避けれるものは避けたほうがいいと結論づけたのか
いくつかの斬撃波をやり過ごす。
バルダスは二人が避けたのをみると意味深な笑みを浮かべる。
「かかったな!」
バルダスはアトリブートを紫色に輝かせ、空いている左手を右に振るう。
すると避けたはずの斬撃波は軌道を変え、再度二人を襲撃する。
避けても避けても斬撃波はどこまでも執拗に二人を追いかける。
そして遂にその斬撃波の一撃がマリアをとらえる。
マリアの武器を持っていたほうの右腕が宙を舞う。
それをみたバルダスは確信する。
「まさかと思ったがやはりか、貴様らは偽者―ただの模倣体だったか」
宙を舞ったマリアの右腕はクリスタル状に変化すると地面に落ち砕けた。
 
 バルダスが二人が模倣体と疑問をもったのは二つ理由があった。
まず一つは、二人の技に感情が籠っていないということ。
どんなに熟練のアークスであっても技にはなにかしらの感情がでる、
全くそれを感じさせないのはありえないのだ。
旧知の仲であるバルダスならそれは一目瞭然であった。
二つ目にグリフォンが二人のデータを調べた時に言った言葉である。
フォトンの異常な純度という言葉がバルダスの頭の隅に引っ掛かっていた。
フォトンを扱うアークスだが、
実はそれほど純度の高いフォトンを生成することはできない。
仮に出来るとすればフォトナーとよばれる
アークスという存在を作ったものたちだけである。
残る可能性としては―
その存在自体が純度の高いフォトンの結晶体の塊だということ。
海底遺跡のデータからそれによく似たものもあった。
以上のことからバルダスはレギアスとマリアの偽者を模倣体であると結論づけたのだ。
 
 右腕を失った模倣体のマリアだが怯むことなく残った左腕で地面に落ちている
パルチザンを拾い上げ猛然と襲いかかる。
だが、バルダスにとってそれは単なる突進にしかみえない一撃を
真正面から赤く輝かせたアトリブートで迎え撃つ。
乾いた金属音が周囲に響く。
両者の武器がぶつかった瞬間マリアが持っていたディオパティルメリアが砕かれる。
バルダスはそのままの勢いでマリアの胴体を真横に薙ぐ。
上半身と下半身に真っ二つにされた模倣体のマリアは切り離された右腕同様
フォトンの結晶に変化し砕け散る。
「偽者とわかった以上もうこれ以上戦いを長引かせる必要はないな―次で決着をつける」



どうもみなさんおはこんばにちは。
ヴィスさんです。
はい、いつもの通り今回もだらだらと長引かせながら
書き上げました。
そしていつの間にか目標観覧数2000人突破(@_@)
また、ブログ記事にしなきゃ...
最近はゲームの方で期間限定クエストなるものが
(いろんな種類のダーカーてんこ盛りクエスト)
そこででるバッヂで交換出来る★13武器とか....こりゃ行くしかないでしょ!
ということが続いたりしてブログ更新が遅れました。
ダメですね~管理者として....
えーとまだ短いな....
今回の話の補足でもしましょう。
今回の話はバルダス回ってとこです。え?みればわかるって?キニスンナ
バルダスの使っているアトリブートという大剣、
オリジナル設定で作った創世器に匹敵するもしくは越える
僕の考えた最強の武器レベルの代物です。
話のなかで色ごとに特性を変えています。(色はゲーム内での属性からとっています)
赤は破壊力・切断 青は透明化 黄は動作速度の高速化
緑は幻術(作中ではミラージュエスケープの応用にしています)
紫は物質を自由自在に操る能力
残る白はまだ未登場です強いて言えば必殺技と思ってください。
上記の能力は使用者の技量に左右されるのでこの剣が強いんじゃなくて
これを使いこなせる人が強いのです(つまりバルダス爺さん最強?)
 最後に予告です。前々から考えていた小説の台本案に
AIS主軸のお話(つまりロボット物)を書こうと思っています。
世界観はPSO2ですが完全パラレルになります。
近日公開出来ればいいですけどまた長引くんでしょうね~
では今回は長めですがこの辺で
ほんじゃ、またな!

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