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 けなげに敵の攻撃を退けつつ約90分の時間がたった。
「充分だろう!降伏しろ!」
と、敵軍の指揮官が叫んだ。
フログから缶コーヒーを食らって昏倒していた男である。
どうやら気絶からめが覚めたらしい。
橋に殺到していたモヒカンたちも、男の命令で攻撃を一時中止する。
「貴様らの力はよくわかった。だが、これ以上争っても勝ち目はないぞ!?」
私たちの目から見ても、その通りの状況だった。
「きゅ、きゅいー……」
すでに戦闘可能なラッピーは、当初の30%程度ーおよそ100匹しか残っていない。
ほかの味方は疲弊しきって、後方に運ばれぐったりと寝ていたり、
売店の焼きそばやたこ焼きに舌鼓を打ったりしている。
かたや『ザ・フォー』軍は損耗したとはいえ、まだ一万もの圧倒的兵力を温存している。
「そこに膝をつき、頭(こうべ)を垂れるがいい。われらに恭順を示せば、
悪いようにはしない。家族の命も保証しよう。共にこの埠頭を支配しようではないか。
『ザ・フォー』の新アルバムも、三割引きで販売してやるぞ!」
そう、それはラピケット準備会にとって魅力的な提案だった。
ただここ場で膝を折れば、背後の参加者の安全は保証されるのだ。
だが、しかし形はどうあれ、それは彼らの奴隷になるのと変わらないのではないか?
「きゅぴ……」
白ラッピーは蛇ラッピーを一瞥した。
蛇ラッピーは『あなたの好きにしろ』というかのように首を振った。
白ラッピーはうなずき、橋を歩きながら空を見上げた。
つぶらな瞳が哀しげに輝き、もう二度とは戻らない大切な日々へと思いを
馳せているようだった。
橋の中央まで来て、しばしの間たたずんだ。
白ラッピーは感極まったかのように、がっくりと両膝をつき、
敵軍への恭順を示そうとした。
敵軍一万人が、武具を打ち鳴らし彼を嘲笑した。
しかし、
「きゅー」
彼はむくりと立ち上がり、男目掛けて振りかぶった。
「 ? 何を……げはっ!!」
白ラッピーが投げつけた炭酸飲料の缶を脳天に食らって、男が昏倒した。
「きゅぴー、きゅきゅ、きゅー」
白ラッピーはゆっくりと立ち上がり不敵にいいはなつ。
蛇ラッピー彼のそばに追いつき、きゅいっきゅいっと手招きする。
「来るがいい悪者め。何度でも相手してやる。……だって」
「なにを考えているんだ、あいつは……」
アレックスの翻訳を聞きティオニシアさんは呆れたような口調で言った。
「こ、殺せぇっ!」
当然、敵軍は激昂する。これまで以上の勢いで、
一斉にこちらを潰しに来た。
道路を埋めつくし、殺到する敵軍。
もはやラッピー側にそれを押しとどめるだけの余力は残されていない。
「きゅぃ……」
蛇ラッピーと白ラッピーが後じさり、すたこらと逃げ始めた。
橋の端っこまで来ると立ち止まり、おもむろに振りかえる。
そうしている間にも、敵軍は怒声を発しながらこちらに向かってくる。
「きゅいっ」
と、蛇ラッピーが白ラッピーになにかを手渡した。
「きゅー」
と白ラッピーが受け取った物をライフルのスコープで覗いたー
「じょ、冗談でしょ……」
それはリモコンの起爆装置だった。すでに安全装置は外されている。
「まさかー」
ティオニシアさんも何んのスイッチかと気づくと
白ラッピーがスイッチを押し込んだのはほぼ同時だった。
「きゅぴー」
次の瞬間、鋭い爆発が起き橋は真っ二つ折れた!
いつのまに仕掛けられていた高性能爆薬が、
リモコンの一押しで炸裂したのだ。
爆発そのものは小規模だった。
完璧な工学的タイミングで、いくつかの橋脚と橋桁がそれぞれ一直線に割れ、
橋が自重で崩壊した。
『ひっ………ひぎいぃぃぃぃぃぃぃ!!!』
当然橋の上を走っていたモヒカン集団は橋と共に海へと落ちていった。
「きゅ……」
蛇ラッピーが瞑目してなにかをつぶやいた。
「きゅー!」
その蛇ラッピーの後頭部に赤ラッピーがハリ・センを降り下ろした
「できればこの手段は使いたくなかった、って」
「もう、突っ込む気もおきんな」
「赤いラッピーがもう突っ込んでますけどね」

海に落ちた敵兵数百は、泣き叫びながら助けを求めた。
こちらの岸に這い上がろうとする者は、
ラッピーたちの容赦のないモップの突きで再び海へと落とされる。
唯一の進撃路である橋を破壊されたことによって、
『ザ・フォー』軍の攻撃はもはや困難になってしまった。
対岸にいた軍勢も目の前でおきた惨劇に戦慄し、
一人、また一人とその場を立ち去っていった。
かくして、戦いはラッピーマーケット準備会の勝利に終わったのである。
不幸中の幸いかこれだけの戦いで両軍ともに死者が一人も出なかったのは奇跡である。
後日ニュースでは『ザ・フォー』の熱心なファン一斉に詰めかけたため
橋の構造的弱点に応力が集まり、その結果、橋が崩壊した。と片付けられた。
もちろん104部隊のメンバーの誰かのコネで情報が操作されたんだろうが……
そういうわけで、ラッピーマーケットとその参加者は無事守られたのだが
「スレイ、そういえばクロさんもいたね」
「えっ!?ほんと?」
「うん、あのすっごい強い赤いラッピーがクロさんだよ」
すぐにまわりを探したがその姿はどこにも無かった。
「あいつももの好きなやつだな」
と、ティオニシアさんは笑いながら言った。
なにはともあれ、クロさん感謝いたします。と心のなかつぶやいた。
戦闘後の夜、橋が壊れたせいでなおも埠頭にとどまり、
祝勝会でもりあがるラッピーたち。
そのなかできゅぴきゅぴと乾杯している
蛇ラッピーは私たちにヘッドセット越しに言った。
『羽毛の絆はなによりも固い』
傷だらけのラッピーたちはきゅぃきゅぃと祝杯をぶつけあうのだった。
「あれ?そういえばヴァイスさんはどこ?」
「まあ、どっかにいるだろ」
「ですね」

ー 海底 ー
「誰かー助けてー」
その後ヴァイスさんのコアユニットは
海底で見つかり無事回収された。

第104独立遊撃隊 104部隊の休日「羽毛の絆」 《完》


皆さん、おはこんばんにちは。
ヴィスです。
やっと終わりましたー(^.^)
ラッピーかわいいですよね?
ゲーム内の私のラッピーはなぜか丸々と太っております
運動させねば……(-_-;)
今回の話に参考したものは「300(スリーハンドレッド)」という映画です。
知らない人はググってください(オイ
個人的にはあまり面白くない映画ですた。
この話を書きはじめるとき観覧者数が300近かったってのもあります。
次回は第二部の開始です。
これからも応援よろしくお願いします!
では今回はこの辺で
ほんじゃ、またな!
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第104独立遊撃隊 歴戦の戦士達 プロローグ 「少女の覚悟」

第104独立遊撃隊 104部隊の休日「羽毛の絆」パート6

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アークライト

読み返してみたら前話に赤らっぴー出てたw
そうか、あれクロさんだったのかww
これ読んでたら別色のラッピースーツ欲しくなったよ
gjでした、第二部楽しみにしてますよ♪

2014年10月24日 23:21

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